誉めること

みなさんごきげんよう(^^)/

今日は子どもを『誉めること』について考えていきたいと思います。

ABAにおいて『誉める』ことは強化子のひとつとして考えられます。

望ましい行動に対して、称賛の声かけをし、その行動を増やすことに働きかけます。

例えば、おもちゃの片付けをしている子に対し、「お片付けしていて偉いね!」というような声かけです。

このような声かけで、子が喜びを感じるようなことがあれば、その後も片付けをする頻度が増えていくかもしれません。

一方で、アドラー心理学の中では、誉めることについては否定的です。

なぜなら、誉めることはできる人ができない人に対する評価として考えられ、縦の関係をそこに生じさせるからです。

さらには目的論の観点から、誉められるために望ましい行動を取ろうとすることに問題点があります。

先の例に倣って考えて見ましょう。子はおもちゃが散らかっているのを見て、自ら片付けたとします。子は片付け終えて、部屋がすっきりしたと感じ、満足します。ここまでは、自らの意思で自立して片付けに取り組んだと言えるでしょう。

ただし、ここに対して親などの他者の影があればどうでしょう。片付けをすると誉められる(誉められたくて片付けをする)、あるいは片付けをしないと叱られるというような状況です。子の目的は誉められることあるいは叱られないようにすることと考えられるはずです。

これでは誉めるまたは叱る人がいなければ、望ましい行動を取らないということに繋がるのではないでしょうか。先に自立という言葉を使いましたが、他者の称賛や承認等がなければ行動できないということであれば、自立しているとは言えないということになります。

まとめると、ABAでは『誉めること』は強化子として機能して、望ましい行動を増やすことができる。一方でアドラー心理学では自立の妨げとなり得る声かけということになります。

さて、子どもに対してどのような声かけが良いかは何を根拠にするかということによって違いがあることがわかりました。次回は、具体的にどのような声かけができるか考えていきたいと思います。

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