他者の課題に踏み込んではいけない

みなさんごきげんよう(^.^)

今日はアドラー心理学における『課題の分離』について考えていきたいと思います。早速、例を見ながら考察していきましょう。

長期休み中、子どもが毎日毎日テレビゲームに明け暮れていて、全く宿題をやっている様子が見られない。母親は「勉強しなさい!」と何度も叱った。

よくある光景かと思います。母親もこんな子どもとのやりとりが続けば、疲れてしまいますよね。そこで今日のテーマである『課題の分離』という考え方が役立ちます。

さて、宿題をするということは、誰の課題でしょうか。誰の課題かを見極めるには、その選択や行動の結果の責任を誰が引き受けるかということを考えると良いです。

宿題をしないという選択の結果、困るのは子どもに違いありません。つまり、宿題をするということは子どもの課題と言えます。

ここで重要なのは、他者の課題に誰も踏み込んではいけないということです。先の例で、母親が子どもに「勉強しなさい!」と言うことは、他者の課題への介入になります。

ゲームなんかしないで、将来困らないようにしっかり勉強して、良い学校に入って欲しい、良い職について欲しいなど親の子どもに対する願いは大きいでしょう。前回の記事と重なりますが、アドラー心理学においては、他者に期待すること、そして他者の期待に応えようとすることは不要なのです。

それでは、どのように子どもと関わったら良いでしょうか。端的に述べると、介入にならない援助が必要です。

具体的な声かけを挙げましょう。毎日ゲームに明け暮れている子どもに対して、こう伝えます。「できることがあったら言ってね」と。必要なのは、いつでも援助できる体勢にあると伝えることです。

このように伝えることで、手助けを求めるかもしれないし、そうではないかもしれません。伝えたことに関して、子どもがどう考え、選択するか、これも子どもの課題となるのです。他者がどう思うかは他者の課題であると言えます。

また、子どもが大人に気兼ねなく援助を求められるような関係を作っておくことも必要です。以前の記事で、関心を向けることをテーマに扱いましたが、今回の例で考えると、子どもの関心のあるゲームに大人が関心を向けるということになります。子どもと一緒にゲームを楽しんだり、遊んでいる子どもに注目を向けることが大切です。

子どもの関心ごとに関心を向け、尊敬を示し、良好な関係の基盤を作っていく。そして、課題を分離した上で、いつでも援助できることを子どもに伝える。これらの実践が、子育ての中で役立っていくことと思います。

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人がどう思うかはあなたの課題ではない | アドラーとABA

[…] 今日のテーマはアドラー心理学における『課題の分離』です。この『課題の分離』とは、他者と自分の課題を切り分けて考え、他者の課題に介入しないようにするための心構えとなります。また、課題の分離をするためには、ある行動や選択に伴う結果を最終的に誰が引き受けるのかということを考える必要があります。以前の記事では、子育て場面での課題の分離について書きましたが、今回は日常場面を想定していきたいと思います。他者の課題に踏み込んではいけない […]

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