アンパンマンを心理的に分析してみた

おはようございます！
ブログ再開から34日目の朝です！
最近、1歳の娘がアンパンマンにハマっております。
なにかに夢中になるのはとっても良いことですが、心理師の私からしたらアンパンマンの行動がどうしても最善とは思えないことがあるんです（笑）
最善と思えないのはバイキンマンへの対応ですね。
もっと工夫できるはずアンパンマン…
ということで今日はアドラー心理学と応用行動分析という２つの心理学的な視点からアンパンマンの考察を書いていきたいと思います！

スーパーヒーローのイラスト | かわいいフリー素材集いらすとや

【ばいきんまんの視点】
なぜ、ばいきんまんはあんなに悪さをするのでしょうか。
応用行動分析という学問からその行動を分析してみましょう。
応用行動分析では、動物の行動は外的な要因に突き動かされるものと捉えます。
行動の結果として良いことがあるとその行動が増え、悪いことがあるとその行動は減ると考えます。
つまり、ばいきんまんが悪さをやめないのは、何らかのメリットがあるということです。
そのメリットの１つは『獲得すること』、2つ目は『注目を得ること』だと思います。
いつもばいきんまんは何かを奪っていますよね。
ということは、なにかほしいものを獲得するために行動しているということです。
さらに、悪さをすることでみんなの注目も得られます。
こうしてばいきんまんの悪巧みは注目と獲得によって維持されるわけです。
では、アドラー心理学ではどう捉えるでしょう。
アドラー心理学でもばいきんまんの行動は注目をひく行動として捉えます。
ただ注目をひく行動ではなく、権力争いに挑んでいるとも捉えます。
アンパンマンがばいきんまんの挑発に乗っている時点ですでにばいきんまんの目的は果たされているわけです。

細菌・ばい菌のイラスト「悪い顔のキャラクター」 | かわいいフリー素材集いらすとや

【アンパンマンの視点】
アンパンマンはいつもバイキンマンの悪さに対応していますね。
「やめるんだばいきんまん！」
「アーンキーック！」
「アーンパーンチ！！」
の流れですね。
アンパンマンはこのパターンの対処がうまくいっていないことに気づくべきかもしれません。
なぜならばいきんまんの行動は維持されているからです。
アンパンマンがばいきんまんの行動の目的を理解し、代替行動を提案することが必要なんです。
例えば、ほしいものがあるときに奪うのではなく、「それをくれませんか？」と言葉で要求することをばいきんまんに提案するわけです。
または、悪さをして注目を集めようとするばいきんまんを無視して、悪さをしていないときに注目し、適切な注目の集め方を学んでもらうことも大事ですね。
つまり、アンパンマンはばいきんまんの悪巧みに対して、まずは論理的な対話を提案してみることが最優先でやるべきことだと私は思います。
とはいえ、ばいきんまんはすぐに暴力に走りますから、なかなか対話にはたどり着けないかもしれません。
それでも、『ばいきんまんはいつもこうだ』と思うのではなく、『昨日のばいきんまんと今日のばいきんまんは違うはずだ。今日は分かってくれるかもしれない。』という信念をアンパンマンは持つべきなのだと思います。
アドラー心理学でいう他者信頼です。
こんな展開になってくると、いよいよ視聴する子どもたちは面白くなくなってくるかもしれませんが、学びはあると思いますよ（笑）
暴力でなく、論理で立ち向かうわけです。

【今日のまとめ】
アドラー心理学も応用行動分析も、他者や共同体に実質的な迷惑をかける行動は問題行動として、それに替わる適切な行動を教えていきます。
ばいきんまんは悪いヤツなのではなくて、適切な行動をしらないだけなのです。
行為と人格を分けて考えるということですね。
行為が適切でないからと言って、人格も適切でないとは限りません。
アンパンマンはそれを踏まえて、ばいきんまんを勇気づけていく。
愛と勇気だけが友達ですからね。
きっと最終回は協力的な対話によって、アンパンマンとばいきんまんは仲間になっていくでしょう。
『パンチ』を捨てて、『心理』を教授するわけです。
なんやかんや書きましたがやっぱりアンパンマンは不朽の名作ですね。
ということでまた明日！