タイムマシンが無いなら過去にこだわるのはやめませんか!?

おはようございます!
ブログ再開から17日目の朝です!
今日はアドラー心理学の基本前提の1つである目的論について書いていきたいと思います。
目的論を理解すると、過去ではなく未来に、そして変えられないものではなく、変えられるものに目を向けることができます。
私たち人間は過去を必要としない!ということを伝えられたらと思います。

【人はすぐ原因を考える】
多くの心理学の共通する考えは、人間の行動にはすべて理由があるということです。
その理由という部分に違いがあります。
目的論の反対に原因論という考え方がありますが、原因論では『人間の行動にはすべて原因がある』と捉えます。
過去の原因によって、人間は突き動かされているというわけです。
たとえば、小学生のころに勉強しなかったから、高校生になったいまも勉強できないと考える人がいたとしましょう。
〈過去〉小学生のころに勉強しなかった
〈現在〉高校生のいまも勉強できない
このように原因論では過去の行いが今の行いを決めると考えます。
もしかしたら原因論は一般に馴染みのある考え方かもしれません。

やる気のない勉強のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

【人は目的を意識していないかも】
一方で目的論では『人間の行動にはすべて目的がある』と捉えます。
過去の原因よりも、未来にある目的に向かって行動しているということ。
たとえば、前の例でいくと勉強できないと考えることで、勉強することを回避していると考えられます。
〈現在〉高校生のいまも勉強できない
〈目的〉勉強することを回避する
もう少し詳しく。
勉強することから逃げるという目的が先にあって、勉強できないという考えを自らが選んでいる。
さらに、勉強できないということを裏付けるために、過去の勉強しなかった記憶を持ち出しているということです。
むずかしいですね…。

いろいろな考え事をしている人たちのイラスト(ふきだし) | かわいいフリー素材集 いらすとや

【原因論と目的論の比較】
別の例でも考えてみましょう。
たとえば、お化け屋敷が大キライな少年がいたとしましょう。
この少年は過去におばけ屋敷に行ったときに、とても怖い体験をしました。
なので、それ以降おばけ屋敷には行きたくありません。
それでも友人に誘われておばけ屋敷に行くことに…。
少年はおばけ屋敷の目の前で過去の体験を思い出し、心臓がドキドキ。
不安になって歩みを止め、入ることができませんでした。
こんな例です。
さて、原因論でこの例を捉えてみましょう。
〈原因〉過去におばけ屋敷でとても怖い体験をした
〈現在〉おばけ屋敷の目の前で不安になり歩みを止めた
確かにつじつまは合いそうです。
一方で目的論です。
〈現在〉おばけ屋敷の目の前で不安になり歩みを止めた
〈目的〉おばけ屋敷に入ることを回避したい
と捉えられます。
目的はおばけ屋敷に入らないようにすること。
そのためにどうするかというと、不安を作り出すんです。
不安を作り出すために、過去の体験を思い出すわけです。
そういえば過去にこんな体験があったなと記憶の引き出しから持ち出してきて、よしこれを使って不安を作ろう!という企みです。
そうすると自分の歩みを止めて、目的を達成できるということです。
人は過去のできごとに受け身的なのではなくて、能動的に過去のできごとを選び行動のもととしているとアドラー心理学では捉えます。

お化け屋敷のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

【目的論を選べば人は変わる】
それで何が言いたいかというと、原因論の立場で考えると私たちは過去に戻ってその原因を変えるしか、いまを変える方法はないんです。
過去に戻って、おばけ屋敷の怖い体験を無きものにするしかない。
しかし、そんなことはできませんね…。
原因論は、後戻りできない1本のレールの上を歩き続けるということ。
一方で目的論は、行き先のないドライブです。
いつでも行き先を変更できる。
どこから来たかに関係なく、どこへ向かうかを選べるということです。
どれだけ怖くてもおばけ屋敷に入ることができるんです。

分かれ道で迷う人のイラスト(男性) | かわいいフリー素材集 いらすとや

【過去を必要としない生き方】
人間は過去の要因によって、決定される存在ではないというのがアドラー心理学の立場です。
いま主体的に目的を選んでおり、それをいつでも変えることができる。
どうしたらおばけ屋敷に立ち向かえるかという努力を考えることができる。
そしておばけ屋敷に足を踏み入れるときには、もしかしたら過去の体験は必要としないかもしれません。
過去の体験すらも目的に向かって出し入れする道具でしかないんです。
それを知っていれば、より建設的な道を選べるかもしれません。

ということで今日は目的論について書いてみました。
アドラー心理学は人間知の心理学と呼ばれています。
私は人間の可能性を知るという意味で解釈しています。
過去がどうとかにこだわる必要はなく、いまこれからどうするかにこだわっていきたいものです。
まぁ原因にこだわるか目的にこだわるかはそのひとの自由ですが。
ではまた明日!

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